2022年9月2日
来院する患者さんの中に漢方薬を飲んでいる方がいます。前よりも少し増えている感じがします。
西洋医学の薬は人工的に化学合成された物質がほとんどで、その多くは一つの成分で構成されていて一つの疾患や一つの症状に強い薬理作用を示します。
一方、漢方薬は基本的には2種類以上の生薬を定められた量で組み合わせた薬のことです。例えば、風邪で処方される漢方薬の葛根湯(かっこんとう)は7種類の生薬から構成されています。また、生薬とは漢方薬を構成する原料で植物の葉、茎、根や鉱物、動物のなかで薬効があるとされる部分を加工したものです。
歯科の歯周病や舌痛などでも漢方薬を処方することがありますが、その漢方薬に副作用があるといわれています。
1.高血圧
漢方薬を飲み始めて2か月ほどたってから身体がむくんできたり、高血圧になったりすることがあるといわれています。
2.腹痛
慢性的に腸の血流が悪くなり、腹痛や便秘が生じることがあるといわれています。
3.肝障害
7%の割合で生じるといわれています。その多くは漢方薬を服用後1年以上経過してからといわれています。
4.肺炎
漢方薬を服用後、1~5か月ほど経過してからまれに間質性肺炎を引き起こすことがあるといわれています。
漢方薬を服用して体調がすぐれないときや心配なときはかかりつけの医師や歯科医師にご相談ください。