ブログ|秋田市土崎の歯医者なら、佐藤歯科医院

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2020年10月24日

多くの病気に歯周病が関係するといわれています。

歯と歯ぐきの間に歯垢がたまり細菌感染がおこると歯周ポケットができます。ここで炎症が生じると初期の段階で歯肉炎、進むと歯周病になります。中学生の検診でよく見られる歯肉炎ですが、放置していると歯周病に発展することもあります。

最近、英国でコロナウイルス感染症での細菌性肺炎の原因菌として、歯周病菌を含む多くの口腔常在菌が見つかった、という研究報告がニュースとなりました。

歯ぐきから出た歯周病菌は、はじめ心臓にたどり着き、次に肺、また心臓のもどります。そてによって心臓を起点に大動脈から脳を含む重要な臓器に達し、認知症やうつ病などの精神疾患にも関係するといわれます。これが全身に歯周病菌が拡する1つ目のルートです。

歯周病菌が全身に拡散する2つ目のルートは、唾液を直接飲み込むと歯周病菌は大腸に達し、大腸は血管内を通るのと外側の2方向で歯周菌の侵襲をうけ、進行すると大腸がんを引き起こすリスクをかかえます。

潰瘍性大腸炎も歯周病菌がリスクの1つとして考えられています。

次に、3つめのルートは唾液と一緒に肺に吸い込む誤嚥です。気道に入った細菌はひと晩で1000倍にも増殖し、肺に入り込み肺炎を起こすことがあります。

さらにコロナ感染症で肺が重症化した患者では、歯周病菌が影響し重い症状に加担していると思われています。

コロナ感染症では、歯周病菌の外膜にあるLSPという毒のある物質を、いかに体内から除去するかが重視されています。

歯周病菌が全身に大きな影響を与え、コロナ感染症の重篤にも関係する、このことは世界の研究者の共通の理解となっています。